反射防止(AR)膜は、眼鏡レンズ、ショーウィンドウ、額縁、太陽電池の保護板、各種ディスプレイなどに幅広く使われてきたが、最近になって、携帯端末や自動車用途向けのニーズも高まり、その技術、特に大面積量産向けのAR技術の重要性が増している。今月号では、著者の海外パートナーの一つであるベルギーとドイツを拠点とするAGCヨーロッパの一部門プラズマテクノロジーソリューションズ(AGC-PTS)が、大面積・量産用として開発し、キーコンポーネントや生産機の製作販売を進めている三つのAR関連技術、“遠隔操作によるオンライン膜厚均一化技術”、“高速ホローカソードプラズマCVD技術”1)、“イオン注入によるAR処理技術“を紹介する。